呼吸器内視鏡診断部門

呼吸器内視鏡診断グループ

 我々のグループは、平成25年度から新たに立ち上げられた若いグループです。 近年呼吸器内視鏡の進歩はめまぐるしく、新たな技術が実際の臨床現場でも使用可能となってきており、以前と比較して、呼吸器内科の守備範囲もひろくなりました。

 また、肺癌における分子標的薬の効果予測のためには、良質な検体による遺伝子検索が必須であり、呼吸器内視鏡の位置づけも今後益々重要になることが予想されます。 そこで呼吸器内視鏡を積極的におしすすめていくために、当グループが創設されました。

 臨床面では、現在当科としては、従来の気管支鏡検査に加え、①超音波内視鏡、②仮想気管支ナビゲーションシステム、③迅速細胞診(rapid on-site cytologic evaluation ;ROSE) ④検査前後カンファレンスを積極的に導入し、診断率向上を目指しております。詳細は以下のとおりです。

  • 超音波内視鏡としては、肺末梢病変に関してはEBUS-GS、縦隔肺門病変ではEBUS-TBNAを積極的に用いて、確定診断や病期診断向上に役立てています。
  • 仮想気管支ナビゲーションシステムとしてはBf-NAVIを用いて、事前に作成しておいた3次元の仮想気管支鏡画像による対象部位の経路表示に従い、標的病変へのスムーズなアプローチが可能となっています。
  • 迅速細胞診(rapid on-site cytologic evaluation ;ROSE)では、細胞検査士による迅速細胞診を行い、良質な検体採取に努めています。
  • 週1回気管支鏡カンファレンスにて、病変に対するアプローチ法を事前に確認し、週3回気管支鏡を実施しています。 さらに気管支鏡カンファレンスでは、検査結果に対する治療方針も併せて討議しています。

研究面においては、分子標的薬選択や創薬のための遺伝子検索や呼吸器内視鏡の診断率向上のための新たなアプローチ法の開発に関する研究を目指していきたいと考えています。 臨床面、研究面とも、これから重要な位置づけになってくる呼吸器内視鏡グループで、一緒に働いてくれる人、大歓迎です。

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